今回は「急制動」のお話です。

卒業検定時に出来ないと減点対象になったり検定中止になったりしますので、しっかりと身につけて下さいね。

まず、急制動の詳しいルールですが、決められた制動開始地点を指定された速度で通過し同時にブレーキ操作を開始して、11 m先の停止限界位置直前で停止させると言う物です。

この時の指定速度とは時速40キロになります。制動開始位置を通過する直前迄にこのスピードに達していないと減点対象となりますので御注意下さいませ。

検定時は指定速度まで達しなかった場合、やり直して2回目にチャレンジする事が出来ますが、出来れば一発でクリアしたい物ですね、

この後の課題に、不要なプレッシャーを感じない様にする為にも。

そして、もし転倒したり、停止限界を超えてしまうと即検定中止になってしまいますので、しっかり押さえておいてくださいね。

急制動の具体的なコツは、制動開始位置通過する直前でスロットルを完全戻し惰性で侵入する事、そしてクラッチは停止直前まで絶対切らない事でしょうか。もしクラッチを切ってしまうと車体が不安定になって転倒に繋がったり、

エンジンブレーキが効果的に使えず停止限界を超える可能性に繋がります。

ギアを一速に戻すのは、車体が完全に停止してからで大丈夫です。この辺は度胸と根性の見せどころなんじゃないかなと思っております。

そして、制動中は絶対ハンドルを操作しない事、あくまで一直線に進む事が大切です。もし、ハンドルを操作してしまうと前輪が滑って転倒に繋がる事になります。

ブレーキ操作時は、フロントブレーキを八割、リアブレーキを二割、このくらいの比率で操作するとスムーズに停止出来ると言われていますので、これもしっかり身につけましょう。

さて、しつこく時速30キロは速いと主張して参りましたが、この実技を行うと確実に体感する事が出来ます。

押し並べて、この二輪特有の課題を行う練習場は教習所のかなり外周部に近いところに設置されている事が多くて、助走路の直ぐそこにコースを囲む壁が有ったり、その他の建築物が有ったりと言う状態が多い気がします。

壁とか建物のすぐ横で速度を上げると、体感速度が二倍以上に感じる事も有りがちで、時速40キロ以上出していると感じているのに実は20キロくらいしか出て無かったと体験する事も間々あります。

スピードメーターだけを見詰めてる訳にも行かないので、ここは体に覚え込ませるしか無いんでしょうかね。経験値を積み上げる事で克服するしか無いのかなと思います。

ちょっと不適切なアドバイスになってしまいましたが、習うより慣れろと言うしか無さそうです、しっかり練習に取り組みましょう。

なお、急制動はスタートする前に制動開始地点付近で教官が、発進して良いかどうかの合図を出しますので、その合図を見落として、発進しなかったりフライングしたりしないで下さいね。

発車位置にスタンバイしたら、教官から絶対目を離さない様にして下さい。不慮の事故につながる可能性が有ります、特に気をつけて下さい。

さて、以上が急制動のコツでしたが、分かって頂けましたでしょうか。

大型二輪免許はもう手が届く距離に有ります。それを糧に練習に邁進して頂ければ幸いです。

次回は「一本橋」についてです。二輪車の真骨頂です。どうか御期待下さいませ。